全免疫系の80~85%は腸壁に位置しています。一日に何十億の好中球が腸壁を通り過ぎます。これが主要な免疫器官です。そして、腸内細菌叢と85%の免疫系が常に会話しています。絶え間なく、です。主要な免疫の均衡保持者が腸内細菌叢です。腸内細菌叢が混乱し、異常となり、不足となったら、免疫系はそこで不健康となります。ほとんどの人々にまず起こるのは、主要な免疫アームであるTh1とTh2免疫が不均衡となります。不均衡となるとこの人はアレルギーになります。適切な反応ではなく、空気中の花粉、化粧品、シャンプー、食べ物、環境的物質、などに対して免疫系は不適切な反応をするようになり、アレルギー反応をおこすようになります。 (図は講義に使われたものではありません)
こんな人に会ったことはありませんか?これまで何のアレルギーもなかったけど、突然牛乳にアレルギーになった、1か月後にマスカラにアレルギーになった。そして、洗顔剤に、香水に、ラノリンにアレルギーとなり、羊毛の服を着られなくなった。そして、その他多くのものに波及します。この問題は注意深く元をたどれば、抗生剤の連続投与などがあったはずです。あるいは他に腸内細菌叢を損傷するようなことが起こったのでしょう。
腸内細菌叢が損傷すると、免疫は均衡をなくし、環境に適切に反応できなくなります。