24.2.11

腸内細菌叢の役割



消化系について話すには、そこに何があるか、それがどのように消化管のめんどうをみているかを知る必要があります。第二の脳のハウスキーパーであり、免疫系の臓器であり、私たちに栄養を与え、守り、解毒するもの、それが腸内細菌叢です。

ここにいる皆さんは腸内細菌叢をごぞんじでしょう。プロバイオテックについても。スカンジナビアの科学者たちが最近事実として証明したのは、遺伝的物質でないもので、あなたの人体の全細胞の90%は、腸内細菌叢です。私たち自身なのは10%のみです。この体の殻のみであり、微生物世界を包んでいるだけです。それをこれまで無視し、10%の殻のことだけを考えてきたため、今日の悪い健康ステータスの兆候を引き起こしています。

そこで、体の主要な部分を占める腸内細菌叢の働きをみていきます。人間の消化系を取り出して、平面にしたとしたら、テニスコートになります。これは巨大な表面で、外界からのものが体内に入った時に必ず触れる部分です。「自然」は完璧な解決法をくれていて、その1ミリの隙間も開けずすべての面に分厚い微生物の層をつくっています。ウィルス、真菌、プロトゾア、その他の微生物で私たちの細菌叢はできています。そして、この分厚い細菌の帯は、腸内のプロバイオテックな微生物です。彼らは体内で非常に数多くの機能を担っています。そしてこれを単に殺菌しようとするなら、その人は死に至ります。






第一に彼らは、食物や飲料とともに体内に進入してくるあらゆるものから守っています。彼らはあらゆる種類の抗生剤を産生します。あらゆる種類の抗ウィルス剤、抗真菌剤があり、寄生虫が孵化するのを防いでいます。多くの寄生虫が食物や飲料とともに侵入するのを防ぎます。そしてさらに消化過程で、副産物としてたくさんの毒素を出します。私たちの体内にいる細菌叢は毒素物質を捕まえ、それを解毒、中和ができないとしても、体外に出すことができます。あなたの便は微生物でできています。彼らは絶え間なく増え、また、自ら数日で死にます。それで、いかなる毒素もつかまえ、死ぬまでつかまえておき、便に入って排出されます。

ここで、重金属のことをお話しします。重金属は、大きな問題で、これが原因で自閉症、ADHD,識字障害、統合失調症、慢性疲労症候群、その他数多くの慢性的な退行的症状になると説く著書もあります。政府も認めるように、海を我々は汚染したため、すべてのシーフードは水銀を含んでいる。それで、魚をあまり食べないようにアドバイスしています。しかしながら、魚を食べることを減らさなかった人々は、制限した人と比べて、概してより健康であることもわかっています。

科学でわかっているのは、我々の細菌叢が、最初で最重要のバリアとなり、水銀、鉛、アルミニウム、ヒ素、その他の有毒な重金属、発がん性物質、その他多くの毒素が体内に進入したものや、体内でつくられたものから守っているということです。「キレート」するのです。キレートという言葉は、ギリシア語のキャリアから来ていて、つかむ、カニの爪という意味があります。つまり、水銀や鉛の分子をつかみ、はさみ、そのまま排出されるのです。私が入手した科学論文では、ラットを二つのグループに分け、有機水銀を飲ませました。第一グループのラットは正常な腸内細菌をもっていました。第二グループは、強力な抗生剤を投与して細菌叢を殺菌していました。その中に有機水銀を飲ませ、解剖してあらゆる組織を調べました。

研究結果として、正常な腸内細菌叢のあったラットでは水銀の1%が血液中で発見されたのみでした。一方、有機水銀の90%以上が殺菌されたラットの血中に発見されました。

つまり、第一かつ最重要の環境からの重金属、毒素汚染、発がん性物質など、私たちが環境にもたらした毒素からの守りは腸内細菌叢であるのです。これが完全無欠で、機能良好で、健康なら、好きなだけ魚を食べてよいのです。水銀、鉛、PCB,その他多くの汚染物質から守られるのです。