8.2.11

生乳と殺菌乳

生乳には、五つの病原体防御システムがあります。
殺菌すると、これが重大に減少します。超高温殺菌にした場合、これらほとんど全部がなくなります。それが使われているのが乳児用の粉ミルクです。病原体が侵入し、なんの防御もないのです。殺菌された牛乳は問題です。生乳が言われていた以上に危険です。今日それがわかるようになりました。





食物媒介性の病気についてですが、第一は魚と魚介類、鶏肉、卵、ポーク、ビーフ、と続き、殺菌された牛乳でももっと最後の方です。それなのに、なぜこれほどまでに生乳は悪いとされるキャンペーンの対象になったのでしょうか?脅威でも問題でもないのに。すべては、「経済」と関係があり、「公衆衛生」とは関係がないのです。過去30~40年間の殺菌牛乳被害を見ると、3年前、マサチューセッツ州で殺菌乳が原因で3人が死亡。2009年欧州では殺菌されたチーズで6人死亡。しかし、こういったものは新聞の見出しになりません。

母乳には菌がないわけではありません。病原体があります。しかし、驚くべきことに、それは新生児の生涯を決定する免疫系を刺激し、形成します。母乳や生乳で育児中の赤ちゃんを殺菌された環境に置くのはよくないのです。生涯出会うことになる病原体に準備するのです。生乳を飲んでいると、その母親や動物の出会う種類の病原体に対処するものが含まれています。驚くべきシステムです。



こちらが典型的な乳タンパクであるラクトフェリンです。3次元の美しいものです。これらが病原体を殺し、栄養を運び、体内に取り入れますが、殺菌した場合、この分子が壊れてしまい、人体はこれを異物と判断します。このため、多くの人々が殺菌乳や高温殺菌乳でアレルギーや、免疫障害をおこすのです。液体牛乳の消費は毎年1%ずつ減少しています。乳が生なら、人体はこの多くの利益を取り入れます。



生乳は自発的に消化します。生乳の酵素は消化管で活性化し、成分のすべてが吸収されます。それで、生乳は赤ちゃん、老人、損傷した消化系の人、損傷した免疫系の人にとって有益なのです。人体はなんの仕事もしなくてよいのです。一方で殺菌された乳は消化が難しく、体は多くの仕事が必要で、異物と感知されたタンパク質に対処しなければなりません。