4.2.11

ビタミンDの話

栄養の伝統(6)

ビタミンD


ビタミンDの神話もあります。十分なビタミンDを得るために顔と手を日光に毎日10分あてなさい、ということです。これを今なお政府の役人がいうのを聞きました。これは完全に間違いです。ビタミンDを得るためには日光が頭上真上からあたらねばならず、この国(英国)では7月と8月の真昼間です。その時に外に出て日光にあたれば、100でも1000ユニットでもビタミンDを得られるでしょう。しかし、そのほかの季節には日光からビタミンDを取ることができません。ビタミンDを貯蔵できるのは数週間のみです。したがって、これを食物からとる必要があります。


その他のビタミンD神話ですが、ビタミンDを食物からとることはできない、と政府の役人が今日でも言っています。どの食物にビタミンDが含まれているか、言いたくないのです。なぜなら、何年もかかって悪魔化してきた食べ物類ですので。魚の肝油、魚の肝臓、キャビアはビタミンDが非常に高い値です。ある実験でわかったのは、17000ユニットのビタミンDが大匙1杯のキャビアに含まれています。魚介類、魚卵、脂っこい魚、昆虫、バター、卵黄、内臓肉、鳥の脂肪、豚の脂肪にも豊富にビタミンDが含まれています。私たちの食事にはこれらが含まれていたのですが。もちろん、この動物たちが日光にあたっていたら、です。しかし、これらの食物の悪魔化と農業の産業化により、ビタミンDは減少しました。その結果が今子供に現れてきています。私は母乳の擁護者ですが、母親はビタミンD豊富でなければなりません。そうすれば子供も十分なビタミンDを得ることができます。


ビタミンDはビタミンAと同様、身体の形成、ミネラル代謝、筋肉の緊張、に必要です。食事にビタミンDが豊富であれば筋肉を鍛えなくても筋肉ができます。自然に。健康な皮膚、インスリン産生。スカンジナビアでの研究で、赤ちゃんを二つのグループに分け、一つのグループには1歳までの間に肝油を与え、他方のグループにはタラ肝油を与えず、そのほかは何の食事のアドバイスもせずに成人しました。結果として、タラ肝油を与えたグループでは糖尿病がゼロでした。肝油で健康的なすい臓ができたのです。すい臓が多くのインスリンを出します。免疫系、神経系、細胞機能、良い気分になる化合物、エンドルフィン、自然の大麻物質、アヘン物質を体が自然に出すはずで、脳のレセプターがありますが、それはすべてビタミンDに依存します。最後に、長寿です。


総合ビタミンD、ビタミンD2について警告します。エルゴステロール(プロビタミンD2)と呼ばれるものですが、ある日、それがどうやってできるかを知りました。なぜそう呼ばれるかも。それは麦角菌に放射線をあてて作られていました。LSDの原料です。これは動物性のビタミンD3とは反対のはたらきをします。D2は、硬組織の軟化、軟組織の硬化をします。動物実験でD2は石灰症を引き起こしました。D2は、ベジタリアンの豆乳、ライスミルク、オートミルク、アーモンドミルクなどに含まれています。それでこれらの加工食品は避けたほうがよいのです。