自閉症に有効な食事療法であるGAPS(腸心理症候群)栄養療法、その他、関連する内容の翻訳資料をご提供します。自閉症の生化学的介入にご関心のある方は、ご参考になさってください。すべて翻訳ですので、質問や詳細は、それぞれの著者、講演者、ウェブサイトををご参照ください。
24.3.11
GAPS症例
時間の関係で、私のクリニックでの症例(回復例)を急いでお伝えします。
男の子で、2歳にして、セリアック病、1型糖尿病、自閉症がありました。
・生後15か月でインスリン注射。自閉症傾向が18か月から見えました。慢性的に便秘、偏食、栄養不良、青白い、湿疹、アレルギー、睡眠障害、トイレトレーニングできない、セリアック病診断がありました。
・3.5歳でGAPSプログラム開始。
・開始後6か月で正常便、湿疹がなおり、食欲向上、体重増加、顔色はよくなり、よく眠れるようになりました。
・1年後、言語発達の大幅改善、社会スキル大幅改善、トイレトレーニング成功。
・1年半後、通常学校で多くの友人がおり、自閉症と運動障害はほとんどみられない。インスリン量は半分に。空手の学校チャンピオン、彼の糖尿病はほとんど消失。
もう一人、こちらの男の子は、突発性全般てんかんとアスペルガーがありました。
・二歳まで通常発達、非常に賢い。疝痛あり、便秘、風邪をひきやすい。
・二歳ごろ偏食あり、多動、便の異常、栄養不良
・3.5歳、発熱の後、失神、4歳までに全身的てんかん発作と失神が1日に15回出現。言語の後退、学習能力の後退、強迫神経的、自己刺激、多動。
・てんかん薬(バルプロ酸ナトリウム)など5種類服用-発作のコントロールに無効、攻撃的、学習不能、人格の変化
・7歳でGAPSプロトコルを始める。
・開始後3か月で健康が向上したが、上記てんかん薬800mgが発作を悪化させていると思い、両親が投与量を減らす。(医者の監督のもとに)
・開始後9か月でてんかん薬を250mgまで減らす。全身発作なし、一日に1~4回の軽度失神。通常学校へ行き、学習、社会性が向上、友達ができ、便は正常。食事もよくとる。
・20か月で、ほとんどの薬物をやめ、時々軽度の失神。健康向上、多動は消失、正常な行動。学業上は2年遅れ。そしてその後家族は南アフリカに移住。連絡をとりましたら、現在失神はあるものの、非常に軽度です。彼の過去を知らない人は、何も気づきません。両親だけが、失神を認知するという程度です。
では、ご清聴感謝いたします。
(以上、Dr.ナターシャ・キャンベル・マクブライドのワイズ・トラディション会議2010UKでの講演内容を聞き取って訳出。GAPSプロトコルについては、当ブログ、上部のタブから資料をお読みください)