5.3.11

障害?性格?超軽度からの心理的症状

血液脳関門


腸生理症候群では、体の様々な臓器、器官が攻撃されるというお話をしました。それは腸壁が損傷しており、また腸に異常細菌叢があるからです。このようにして流れ出る毒素がある特別なバリアーに到達します。これが血液脳関門です。ここを超えると、脳、神経系に流入します。そこから腸心理症候群になります。これについてはすでに本を出しました。


血液脳関門は非常に選別精度の高いバリアーです。あるものだけを通し、残りは通さないのです。この細胞構造は腸の細胞構造と似ています。腸細胞に似た細胞でできていて、ここでも、細胞同士が非常にきつく密着しています。やはり、ゾヌリンという特別なタンパク質で接着されています。異常細菌叢が産生する毒素でこの接着剤は溶かされるので、血液脳関門でも、同じことが起こり、その関門を開けてしまいます。微生物の毒と部分消化のタンパク質などが関門を越えて脳へ入ります。そこから脳機能に障害をきたし、学習、社会スキル、認知などに障害の兆候が表れます。また、てんかん発作にもつながります。
そこから腸心理症候群がはじまります。症状としては、自閉症、ADHD/ADD,識字障害、運動障害、学習、行動、社会性の障害などです。そして、これらの症状のある子供たちの80%は、ほんのちょっとずつの異常しかないため、どの分類にもはいらず、医者は、「心配ない」と言ったり、「経過観察」したりして、診察を繰り返し、貴重な価値ある時間が奪われ、無駄な時間だけが流れます。子供は、すぐに、緊急に助けなければなりません。そんな子供は診断されることなく大きくなります。正しく治療しなければ、症状はなくなりません。
彼らはGAPSの大人になります。薬物依存は彼らがよく選ぶ道です。二つの理由があり一つは肉体的なものです。彼らの脳は、ある栄養、物質をほしがります。本当は、体に入れてよいものではありません。彼らは悪の連鎖の中にいて、自分を害するものをもっとほしがる、異常細菌叢をほしがる、という生理学的なものがあります。


もう一つは、心理的なものです。彼らは学校など通いながら子供から十代へと成長するのですが、つたない社会スキル、友達をつくることができない、社会に属することができない、友達にバカ扱いされる、一緒に遊びたくない、と言われる、何をしても友達に勝てない、それで、自尊心がかなり傷つけられています。十代になると、とにかく社会に入るためなら何でもすると思うようになる。誘われさえしたら、求められさえしたら。薬物は、そのうちの一つの道です。

これらの子供たちは、レクレーショナルドラッグには、違った反応を示します。みなさんご存じのとおり、英国政府は以前、大麻を危険が少ないとし、危険性の低い薬物だとしたため、この国でよく出回るようになりました。一年後、精神科の医師たちが警鐘を鳴らし始めました。精神異常の様相を訴える青年たちが激増し、統合失調症の診断を受けるようになりました。1回の大麻使用の後からです。パーティに行くと、ちょっと大麻を使ったりしますが、みな統合失調症になるわけではありません。しかし、GAPSの十代はかかりやすいのです。彼らは少量の大麻使用1回で統合失調症になってしまいます。
うつも、疑いなく、GAPS症状です。これらは消化系の異常なのです。精神科の医師はそれを知りたくないのです。現代精神医学の父フィリップ・ピネルは、1800年代に、その長い輝かしい医業ののち、「精神異常は腹ではじまる。損傷した腹からである」と結論づけました。それが彼の医療人生の結論です。現代精神医学ではそれを生徒に教えず、現代の精神科医はそれを知りません。もう知りたくないでしょう。症状を抑えるだけの薬をたくさん使っていますから。強迫神経症、躁鬱病、それらの王である統合失調症、これが大人のGAPSです。すべて消化異常です。
私のクリニックではGAPSプロトコルで治療しますが、かなりよく効いています。精神科の薬に長い間頼っているほど、治すのは困難になります。一回だけ異常のあった青年なら、かなり治療効果が高いです。治せます。私の夢は、あるセンターをつくり、第1回目の精神病的エピソードのあった青年を治療するのです。薬物治療に入る前にGAPS栄養プロトコルに入れます。そこに入れて、栄養療法を行い、体をきれいにし、統合失調症や躁うつ病に一生苦しまなくてよいようにします。うつや、強迫神経症もそうです。≫