サリー・ファロンのつづき (なお、使用している写真は、レクチャーに使われたものと必ずしも同じではありません。入手できるもののなかから近いものを選んでいます。)
プライス博士の研究により、伝統的完全健康人たちの食物にビタミンとミネラルが大変豊富であったということがわかっています。一日の最低必要量ではありません。ぜいたくに、多量に、栄養の密度の高いものを食べたということです。彼らの食事で非常に豊富にとったのは、まずカルシウムです。当時のアメリカ人の平均の4倍のカルシウム、またすべてのミネラルと有価ビタミンについても、非常に高い値です。そして、驚くべきことに、当時の米国平均の10倍の脂溶性ビタミンをとっていました。そのビタミンとは、最初にお話ししますが、ビタミンAとDです。
これらの伝統的健康食に重厚に使われたのがビタミンAとDです。これをどこからとるのでしょう?シーフードでは、魚卵、魚の肝臓、肝油、魚の頭は、非常にビタミンA豊富です。魚介類はビタミンD豊富、脂っこい魚、アザラシの脂肪は、プライス博士の発見した中でビタミンAの含有が最も高いものです。アラスカではこれをコップに入れて飲んでいました。
陸の動物では、昆虫類、バター、クリーム、卵黄、肝臓、内臓、動物性脂肪(その動物が、日光を浴び、緑草を食べていたら)。外で日光にあたっていれば、これはビタミンDのすぐれた栄養源となります。牧草を食べていたら、ビタミンAの宝庫となります。だからこそ、ウェストンAプライス財団では、放牧と栄養高密で高脂肪の食物を非常に重要視します。
それらはこれまで私たちが悪者扱いにしてきた、食べたら悪い、危険とされている食べ物です。アメリカもイギリスも政府が私たちに食べさせないようにしている食べ物。バターやクリームは、ひどい飽和脂肪です!卵黄はコレステロールが高いです!肝臓は毒です!数年前、イギリスではレバーを食べるなという運動がありました。覚えていますか?新聞にも大きくのっていました。そして、動物性脂肪を食べるのは犯罪なのです。
こういうものを食べるのは「いけないこと」だと思ったと人々はいいます。この悪魔化キャンペーンは非常によく理解され、宗教化しました。こういうものを食べるのは罪深いことだ、と感じるのです。
最近の犠牲者はシーフードです。今度は、シーフードには水銀が多く含まれるといいます。
私も、水銀を多くとることがよいことだと思いませんが、ナターシャがあとで説明しますが、私たちの消化管が健康なら、水銀に対する防御が体にあります。また、水銀は、常にシーフードに入ってきました。水銀は海にあり、火山からくるものです。
私の話の根幹は、健康のため、ここにあげたものをできるだけたくさん取り入れる必要があるということです。私たちが避けるように言われてきた食物です。
プライス博士によると、ビタミンAとDは、活性化剤です。これらの脂溶性活性化剤がなければ、ミネラル欠乏で死に至るでしょう。体をレンガ造りの寺院や家の建築にたとえると、レンガがミネラルで、モルタルが脂溶性活性化剤であるビタミンAとDです。堅固な建物を作るには両方が必要です。
これらの脂溶性活性化剤については、多くの神話、誤解があります。その一つは、ビタミンAは野菜からとれ、というものです。野菜、果物を食べなさい、と。これは完全な誤りです。生化学の教科書にはこう書いてあります。ビタミンAは、動物性脂肪、動物性食物からしかとれない、と。
植物におけるビタミンAの前駆物質はカロチン、βカロチンです。これがビタミンAに最も容易に変わるものだと言います。そのとき、分子を分解し、酵素を使います。この酵素を用いた転換に関しては非常に理解がうすい。分子一つ分のビタミンAの形成に12から50の酵素が必要です。最近のイギリスの研究では、女性の40%は、遺伝的にこの酵素転換を行うことができない。これができる人間もいます。しかし、動物に比べると乏しいものです。
この過程には胆汁が必要で、分泌のためには脂肪をとらねばなりません。ニンジンのみでは、ビタミンAを十分に取ることは不可能です。バターやクリームを入れなければ。そうすると本当においしくなります。クリームやバターは、ニンジンからのカロチンをビタミンAにするのに必要だからです。酵素、ホルモン、ステロイドホルモン、ビタミンA,Eへの転換が困難であるということを知りません。一つわかるのは、赤ちゃんは、カロチンをビタミンAに転換できません。ニンジンやニンジンジュースを上げても肌がオレンジになります。ビタミンAに転換できないからです。しかし体の機能のためには大人よりも多くのビタミンAを必要とします。それで、生まれて最初の離乳食は、レバー、卵黄、クリーム、バターで、野菜はもっと後です。赤ちゃんは野菜を消化吸収するのは難しいです。キレート化合物である分子を分解するのに多くの種類の酵素が必要です。また、ビタミンAを多量に必要とするもう一つの理由は、成長に大変重要だということです。
また、この転換が難しいもう一つのグループは、糖尿病の人です。糖尿病は、腎臓, 網膜、治癒回復機能などに問題があり、ビタミンAの不足があります。彼らはカロチンをビタミンAに転換できないので、高質の高脂肪食が必要です。これをしないともっと重症化します。その他、ビタミンA転換を阻止するのが、殺虫剤、その他の毒素です。毒素のあるカロチンを多くとると、すべてのメカニズムが停止してしまいます。それで、最適の条件化でも、植物からのカロチンは、最適な健康のために十分な栄養源ではありません。それで、ビタミンAは動物性食物からとらなければなりません。
ビタミンAは、タンパク質の合成に必要です。ビタミンAがないと、タンパク質ができません。それで、赤身の肉や皮を取った鶏ムネ肉、スキムミルク、卵黄をとった卵白、こちら英国では知りませんが、米国政府が卵白だけのスクランブルエッグを奨励しています。随分まずそうですね・・・あと、プロテインパウダーはみんながとっています。タンパク質です。タンパク質が体に入ると、体は、「タンパク質!ならビタミンAがないと使えない!」といい、肝臓に蓄積したビタミンAを要求しビタミンAの枯渇が即刻起こります。プロテインパウダーの摂りすぎでビタミンA欠乏症がおこります。伝統的な人々はこれを本能的に知っており、赤身の肉だけなら絶対食べないように、とされていました。必ず脂肪をとらなければなりません。
スキムミルク、低脂肪の乳製品を多くとるとどうなるでしょう?ビタミンAがなく、カルシウムがたくさん入った場合。カルシウムが間違った場所へいきます。適切な場所へ行かず、関節、軟組織、動脈へ行きます。多発性硬化症とはなんですか?カルシウムが動脈へ行ったのです。コレステロールではなく、カルシウムが動脈にたまるのです。
ビタミンAは、適切な発達と出産時欠損からの防御に必要です。今日、幹細胞のことがわかってきました。幹細胞は、何の臓器にもなる細胞です。これに何をすべきかを伝えるのはビタミンAです。女性が妊娠し、ビタミンAの十分な蓄積がないと、心臓の形成がうまくいきません。それで、流産や、赤ちゃんに心臓の異常が生じます。それで、妊娠の間中、幹細胞が臓器になるのにビタミンAが常に多量に必要です。
すべての内分泌系、特に甲状腺、免疫系、性ホルモンとストレスホルモン、健康な目、皮膚、骨、脳の機能に必要です。最近のすばらしい研究によると、ビタミンAは、課題の達成のために必要とのことです。計画し、思考を整理して実際に課題を達成すること。現代生活で大変重要です。
体には多くのホルモンがあります。そのほとんどがコレステロールから作られます。今日はコレステロールの話はしませんが、体に非常に重要です。性ホルモンのすべてはコレステロールから作られます。コルチゾン、副腎皮質ホルモンのすべて。これらは、ミネラル、グルコースレベル、ストレス回復機能の調整に使われるもので、すべてがコレステロール。これらは体にビタミンAを要求します。表にある矢印の部分は、酵素を必要とする部分です。たとえば、「治癒」という言葉を使いますが、劇的なホルモン異常の治癒がタラの肝油の大量投与で可能です。ビタミンAが豊富です。よりよい機能回復、グルコース代謝にビタミンAを投入することで、ホルモンができます。
トランス脂肪は偽物の脂肪ですが、これらの転換過程を妨害します。それで、今日ビタミンAを豊富に含む動物性脂肪をとらずに、植物油で代替した場合、ホルモン異常の病気が大流行します。炎症、やストレスが増えます。
ビタミンAは次のようなもので枯渇に追い込まれます。ストレス、だれもストレスはいりませんよね。ビタミンA値が高いと、ストレスは爽快であり、ビタミンAが足りないと、あらゆることがストレスに感じます。タンパク質過多、寒さ、発熱も枯渇につながります。子供が発熱することは重要です。発熱は免疫系を刺激し、多くの発達を進めます。今日子供の発熱に対処する方法の最悪のものは、解熱剤です。子供の熱で確認すべきは、子供のビタミンAです。ビタミンAが足りないと、視力喪失やけいれんにつながります。それで、肝油、目薬、スムージーに卵黄を入れたりします。筋肉の鍛錬。競技の選手たちが炭水化物のみをいっぱいとると、疲れてしまいます。そして、毒素にさらされること。これらもビタミンAを非常に枯渇させます。(1:04:40)