導入法

GAPS食事法

当ウェブサイトは、GAPS本に代わるものではなく、それに追加する情報源としてデザインされています。まずは、GAPSの本を読み、この食事法がどのように、また、なぜ効果があるのか、なぜ他の食事法がGAPSの患者さんに不適切なのか、また、この適切な食事法を正しく行う方法はどのようなものか、を理解してください。

GAPS食餌療法は、SCD(The Specific Carbohydrate Diet 炭水化物除去法)にもとづいています。SCDは、著名なアメリカ人小児科医シドニー・バレンタイン・ハーズによって20世紀の前半に発明されました。ハーズ博士は同僚たちとともに、セリアック病とその他の消化異常ための食事法の効果について何年も研究してきました。

この研究の結果、包括的医学教科書である「セリアック病の管理」(シドニー・ハース、メリル・ハース 1951年)“The Management of Celiac Disease”, written by Dr. Sidney V. Haas and Merrill P. Haas in 1951. が出版されました。この本に書かれた食事法は世界中の医学界で、セリアック病の治療法として受け入れられ、シドニー・V・ハース医師は、その小児科分野での開拓的業績を称賛されました。残念ながら、セリアック病がグルテンの不耐性あるいはグルテン消化病であると特定されたのちは、SCDは古い情報として忘れられてしまいましたが、その後、エレイン・ゴッチョールによってよみがえりました。SCDを使って娘を治した後、エレイン・ゴッチョールはその後何年もクローン病、潰瘍性大腸炎、セリアック病、憩室炎、様々な慢性下痢症などに苦しむ人々を助けました。しかし、年若い子供たちについて、もっとも劇的で早い治癒は、消化器問題の他に、深刻な行動異常、たとえば、自閉症、多動、夜恐症などの症状でした。彼女は、この食事法の生化学、生物学ベースを長年研究し「悪の連鎖を断つ。食事法からの腸の健康」“Breaking the Vicious Cycle. Intestinal Health Trough Diet.”という本を出版しました。私は自分のクリニックでSCDを長年使っています。価値ある臨床体験を積み、神経的精神的症状のある私の患者さんたちの治療のため、SCDにいくつかの調整を加えました。何年かするうちに、患者さんがこの食事法のレジームをGAPSダイエットと呼ぶようになりました。

GAPSダイエットの応用

1.導入のためのステージ 
2.フルGAPSダイエットと典型的なメニュー

ある方は自分の治療のために、またある方は、子供の治療のために、そして、愛する人たちや友人のためにこれをお使いになると思います。その全てをカバーするため、このテキストの中では、「患者さん」という言葉を使います。

導入(イントロ)ダイエット

完璧なフルGAPSダイエットに入る前に、この導入部分をやり通すことをお勧めします。患者さんの状態によって、段階ごとに早く済ませるか、ゆっくりやるかを決めて下さい。たとえば、この第1ステージを1,2日でやり、第2ステージを長くやる、などのやり方ができます。

患者さんに重篤な消化器系の症状がある場合は、この導入段階を完全にやる事です。症状とは、下痢、腹痛、ぼうまん、便秘のいくつかの症状などです。この療法を行うと、症状を即座に軽減し、消化器系の回復がすぐに始まります。健康な人々にも、たとえば、「お腹の虫」や、いろいろな下痢などの時、この導入部分を数日行うと、即座に症状が軽減し、今後お腹の関係では一切医療が必要なくなるようになります。

頑固な便秘の場合、食餌療法の早い段階、たとえば、ステージ2の段階から新鮮に絞ったジュースを導入してください。その際、ニンジンジュースを朝一番に飲み、肝油を同時に飲みます。このジュースは胆汁の生成を刺激します。頑固な便秘は胆汁の不足によることが多いのです。胆汁が不足すると、食物中の脂肪がよく消化されず、塩と反応して内臓に石鹸を作り、便秘を起こします。乳製品を除去することでも助けになります。

食物アレルギーや過敏症のある人にも、この導入ダイエットを行う事で腸の裏地を治して傷をふさぐ効果があります。アレルギーと食物不耐性の理由は、いわゆる「腸もれ」で、腸の裏地が異常な微生物細菌叢に損傷されて起こります。食物はこの損傷した壁を通して吸収されるのですが、その前に適切な消化が行われる機会がないのです。多くの人たちは、自分がどの食物に反応するかを調べようとします。しかし、損傷した腸壁のままでは、ほとんどの食物は部分的な消化のみで吸収されがちで、それが即座に反応したり遅れて(一日、数日、あるいは、数週間後に)反応したりする原因になっています。こういった反応が互いに重なり合っているため、ある一日について、一体どれに反応しているのか確認できないのです。食物アレルギー検査は信頼できないと言う悪評があります。もし、二週間、一日に二度の検査をすることができる人がいたとしたら、彼らは食べたものすべてについて「アレルギー」であると出るでしょう。腸壁が損傷したままである限り、永遠に食物を除去しつづけることになるでしょう。私の臨床体験から、まず、導入ダイエットで腸壁を治すことに集中することがベストです。腸壁が治れば、食物はちゃんと消化されてから吸収されるようになり、ほとんどの食物不耐性とアレルギーはなくなっていくのです。

これらの重篤な消化器の問題がない人は、導入ダイエットをさっと終えて結構です。ただし、この部分を省略して本番のGAPS完全ダイエットに飛び込んだりしないでください。なぜなら、導入ダイエットは、内臓とその他の機能全体の回復プロセスを最適化する最良の機会だからです。導入ダイエットを省略してしまい、その後問題が長引いてしまったケースがいくつかありました。

GAPS完全ダイエットに突入する決意ができたら、まず心に留めておくことは、患者さんが口にする食物の85%は、肉、魚、卵、発酵乳、野菜(よく火を通したもの、発酵させたもの、生のもの)から作ったものでなければなりません。焼き菓子や、フルーツは、何週間か口にしない。あるいは、食事の間のおやつだけにとどめておき、食事の代替とはしないことです。自家製の肉のストック、スープ、シチュー、天然の脂肪はオプショナルではありません。それらは患者さんが常に離れてはならないものです。

一日の初めに、ミネラル・ウォータかフィルターに通した水を飲みます。また、プロバイオティックを与えます。このとき、水は、温かいか室温であり、冷たくない事を確認してください。冷たいと症状を悪化させます。リストされたもの以外は何も食べてはいけません。第1ステージでは、激しい病徴の大部分、たとえば、腹痛、下痢、便秘などはすぐ鎮まるでしょう。もし、新しい食べ物を導入して下痢や痛みやその他の消化器系症状がもどるようなら、その食べ物は導入を1週間後に延期して試すようにします。

アレルギーの疑い(危険を伴う)があるなら、導入の前に過敏テストを行ってください。問題の食物から1滴を(固形ならマッシュして少量の水を混ぜる)腕の内側に置きます。就寝時に行ってください。皮膚の上でその雫が渇くのを待ってから就寝させます。翌朝その部分を確認し、もしその部分が赤くなっていたらその食物を数週間食べずに置き、数週間後にまた同じことをして確認します。反応が出なければ、ひと匙など少量から与えて、徐々に導入します。

第1ステージ
自家製の肉か魚のストック。肉・魚のストックは、内臓内壁の急速な成長細胞の構築のためのブロックを供給します。また、内臓の炎症を静める効果もあります。このため、これらは、消化を助ける、癒しの民間療法として何世紀も役立ってきたものとしてよく知られています。市販のスープのキューブや粉を使ってはなりません。高度に加工され、体に悪い成分が多く含まれているからです。チキンストックは特に胃に優しく、最初に作るのに最も適しています。よいストックのためには、間接、骨、骨付き肉、丸鶏、チキンのジブロット、ハト丸ごと、キジ、その他の安い肉でよいのです。骨と関節を使うのが不可欠なのは、それらが回復のための物質となるからで、筋肉はそうでもないからです。肉屋に頼んで、骨の管を割ってもらい、料理後、骨髄を取り出します。骨、間接、肉などを大きな鍋に入れて水を満たし、天然の加工していない塩を好みの量入れ、黒コショウの実を粗くつぶしてひと匙入れます。沸騰したらふたをして弱火で2時間半から3時間煮込みます。同様にして魚のストックを作る時は、丸ごとの魚や魚のガラ、ひれ、骨、頭を入れて2,5時間から3時間煮込みます。煮込み終わったら、骨や肉を取り除き、こして、小骨やコショウの粒をこしとります。肉の部分を骨からはずして注意深く取り集め、のちにスープと一緒に食べるように促します。大きめの骨からは骨髄を暖かいうちに取っておきます。やり方としては、骨をまな板の上ですりこぎで砕きます。骨の周りのゼラチン状の柔らかい部分と骨髄の部分が内臓内壁と免疫システムの回復に最良の治療を行う事が出来ます。患者さんはこのストックを毎食とります。魚も、骨や頭からやわらかい肉の部分をとっておき、のちにスープに入れて食べます。肉や魚のストックは冷蔵庫で7日はもちますし、冷凍しておくこともできます。この暖かいストックを患者さんに毎食、食事との間、ずっと食べてもらって下さい。温めるのに電子レンジを使わず、ガスや電気のレンジで温めます。(電子レンジは食べ物を破壊します。)このストックとともに、そのすべての脂肪と、骨から取った脂肪を食べてもらう事が大事です。なぜならこの脂肪が回復に必要なものだからです。このスープをとるときにプロバイオティックを入れていきます。(詳細は、プロバイオティックの欄で後述します。)

自家製スープと自家製の肉や魚のストック。レシピの項のレシピアイデアをご覧ください。ここでは、導入ダイエットのために特別に詳細を記しておきます。肉のストックを沸騰させ、切った野菜を入れます。(玉ねぎ、にんじん、ブロッコリ、西洋ねぎ、カリフラワー、ズッキーニ、スクオッシュ、かぼちゃなど。25~35分トロ火で煮る。)キャベツやセロリのような繊維質の多い野菜以外ならどんな野菜でもよいです。野菜の中で特に繊維が硬い部分は取り除きます。たとえば、かぼちゃの皮や種、ブロッコリやカリフラワーの茎や、その他、堅そうな部分も。野菜が本当に柔らかくなるまで煮こみます。野菜がよく柔らかくなったところで小さく切ったニンニクを1~2さじほど入れ、もう一度煮立たせて火を消す。このスープと前述した肉や魚の肉を一緒に食べさせます。スープは、ブレンダーで混ぜてもよいし、そのまま出してもよいです。スープには必ずプロバイオティック(詳細は次の欄で後述します)を入れます。患者さんは、いつでもこのスープと肉の部分を何度でも欲しがる限り食べなければなりません。

プロバイオティックの食物は最初から導入することが不可欠です。乳製品ベースか野菜ベースのものです。アレルギー反応を避けるため、プロバイオティックの食べ物は少しずつ、1日ティースプーン1,2杯を2日から5日与え、次に3,4杯を2~5日与え、そして食事ごとに何杯かを加えるようにします。最初は、自家製のザワークラウトの汁、その他の発酵野菜の汁、または、野菜メドレー(レシピーセクション参照)の汁からスタートします。これを肉のストックの中に入れるが、まだ野菜そのものは繊維が多いので入れません。こういった汁は正常な胃酸の生成を助けます。この汁を入れるとき、スープなどが熱すぎると有益なバクテリアを殺してしまうので注意してください。私の経験では、大多数の割合のGAPSの人たちは、自家製のよく発酵させたホエイ(乳清)とヨーグルトは最初から抵抗なく、受け入れます。ただし、受け入れない場合もあるので、乳製品を導入する際は、過敏テストを行います。過敏テストで反応が出なければ、自家製ヨーグルトから絞った乳清から導入します。(ドリップすることで、多くの乳性蛋白は除去される):スープや肉のストックにホエイを小さじ1杯から入れてみる。3~5日は1日小さじ1杯のみ入れ、次に1日小さじ2杯にして増やしていき、患者さんが一日に半カップのホエイを食事と一緒に取れるまで増やす。この段階で、自家製のヨーグルト小さじ1杯から導入する。(ドリップしないで)そして徐々に1日に取れる量を増やす。ヨーグルトの後にはケフィアを試すことを始めます。もしヨーグルトに対して、何の反応もなければ、最初からケフィアを導入することもできます。乳製品に明確な反応の出る人は、私の本のp。95を参照してください。

ジンジャー(生姜)ティ、ミント、カモミールティに蜂蜜を入れて食事の間に飲む。たいていの人はミントやカモミールティの入れ方をご存じでしょう。生姜ティの作り方は、まず、新鮮な生姜をおろしたものを小さじ1程度をお茶のポットに入れ、沸騰したお湯を注ぐ。ふたをして3~5分置く。茶こしでこす。

・水様の下痢が多量に出るなどの極端なケースでは、野菜を取り除き、温かい肉のストックにプロバイオティックを入れて飲ませ(ホエイかヨーグルトが望ましい)、よく火を通したゼラチン質の肉を食べさせ(ストックを作った時の肉)、生卵の黄身を少しずつ加えるようにすることを考えて下さい。下痢が治まるまで野菜は食べさせないように。内臓の内壁が重篤な炎症を起こしている場合、繊維質のものは受け入れられないので、野菜の導入には(たとえ柔らかいものでも)慎重にしなければなりません。

第2ステージ
・スープと骨髄、煮込んだ肉や魚、その他の柔らかい部分を骨からとったものを患者さんに上げ続けます。(特にゼラチン質と脂肪の部分)。患者さんは、肉のストックとジンジャーティを飲み続けねばなりません。プロバイオティックの食べ物を肉のストックやスープに加え続けます。たとえば、ザワークラウトの汁、その他の発酵させた野菜や野菜メドレー、そして・または、自家製のホエイかヨーグルトです。

・生玉子の黄身を導入します。スープやストックを食べるときごとに黄身を入れるようにします。一日に黄身一つから始め、徐々に増やし、スープ毎に一つの黄身を入れるまで増やします。卵黄を受け入れられるようになれば、軽く加熱した卵を入れます。(白身は熱が通り、黄身はトロットした状態)卵アレルギーの心配があれば、過敏テストをまず行ってください。一日に食べる卵の量は制限する必要がありません。なぜなら、消化の必要がなく、即座に吸収されるからです。また、患者さんにとって必要で素晴らしい栄養を与えます。信頼できるところから卵を入手しましょう。新鮮で、自由放牧で、オーガニックのものを。

・シチューと煮込み料理(野菜と肉の煮込み)を加えます。この段階ではスパイスを入れず、塩と新鮮なハーブのみで味付けます。(レシピーセクションのイタリアン・キャセロールを参照)このシチューの場合脂肪が多くなります。患者さんが新鮮な動物脂肪をとればとるほど回復が早まります。食事のたびにプロバイオティックの食べ物をとって下さい。

・自家製のヨーグルトかケフィアの一日の摂取量を増やします。(導入が済んでいれば)。ザワークラウトや発酵野菜の汁の量を増やします。

・発酵させた魚を導入します。一日に一片から始め、徐々に増やします。レシピーセクションで料理アイデアを見て下さい。

・自家製のギーを導入します。一日小さじ1から始め、徐々に増やします。


第3ステージ

・前段階の食事を続けます。

・熟したアボガドをマッシュしてスープに加えます。小さじ1~3から始め、増やしていきます。

・パンケーキを加えます。一日1枚から始め、徐々に増やします。次の三つの材料で作ります。1)オーガニック ナッツバター(アーモンド、くるみ、ピーナッツなど) 2)卵  3)かぼちゃ、ズッキーニ(皮をむき、種を取り、プロセッサーで混ぜる) で、ギーや、ガチョウの脂肪、アヒルの脂肪、を使って弱火で薄く焼く。

・卵を弱火で目玉焼きやスクランブルにしたものを多量のギーやガチョウ・アヒルの脂肪を使って焼く。受け入れがよければ、アボガドをマッシュしたものと火を通した野菜を添える。加熱した玉ねぎは特に消化器と免疫系によい。大さじ3ほどのギーかガチョウ、アヒルの脂肪を火にかけて大きく切った玉ねぎを入れ、2,30分ほどふたをして焼き、玉ねぎが甘く柔らかく、透き通るまで料理する。

・自家製のザワークラウトや発酵野菜を導入します。(患者さんはこの汁をこれまで長く飲んでいました)少量からはじめ、徐々に増やして食事ごとに大さじ1~2杯ほどの量まで増やします。

第4ステージ

・前段階までの食事を続けます。

・徐々にローストやグリルで焼いた肉を加えます。(バーベキューやフライはまだです。)焦げたり茶色すぎる部分は避けます。患者さんに肉とともに野菜や発酵野菜を与えます。

・低温圧縮したオリーブオイルを数滴から始め、食事ごとに小さじ1,2杯ほどまで増やします。

・新鮮な絞りたてジュースを、にんじんジュース小さじ数杯から与え始めます。このとき、ジュースが澄んでいることを確認し、よくフィルターを通します。患者さんに、ゆっくり飲んでもらうか、温かい水で薄めるか、自家製ヨーグルトに混ぜます。受け入れがよければ、徐々に増やして、一日にコップ1杯まで増やします。にんじんジュースが大丈夫なら、徐々に、セロリ、レタス、ミントの葉などを加えます。こういったジュースを患者さんが空腹時に飲んでもらうのがよいので、朝一番か、午後の食間がよいです。

挽いたアーモンドやその他のナッツや種を挽いて粉状にしたものでパンを作ってみます。(レシピセクション参照)作る際、次の四つのもので作ります。1)ナッツの粉、2)卵、3)かぼちゃ、ズキーニなど(皮をむき種を取り、薄くスライスする)、4)天然脂肪(ギー、バター、ガチョウ・アヒルの脂肪)と塩少々。一日に食べる量を一枚から始め、徐々に増やす。

第5ステージ

・これまでの食品が全て問題なく受け入れられたら、アップルピュレーにした加熱したリンゴを導入してください。:皮をむき、芯をとり、熟した料理用りんごを柔らかくなるまで少量の水でシチューします。火が通ったら、ギーを入れて、ポテトマッシャーでマッシュします。ギーの導入がまだなら、アヒルかガチョウの油を使って下さい。一日何さじかから始めます。反応がどう出るのかをよく観察してください。反応がなければ、徐々に量を増やします。

・生野菜をはじめます。レタスの柔らかい部分や、皮をむいたきゅうりではじめ、便通の状態をみます。数さじからはじめ、反応がなければ、少しずつ増やします。この二つの野菜で大丈夫なら他の野菜もあげてみます。人参、トマト、玉ねぎ、キャベツなどです。

・人参、セロリ、レタスとミントのジュースがよく受け入れられるようなら、さらに次のフルーツを足して行きます。リンゴ、パイナップル、マンゴです。かんきつ系の果物はこの段階ではまだあげません。

第6ステージ

・これまで導入してきた食物が全てよく受け入れられたら、皮をむいた生のリンゴをあげてみます。徐々に生のフルーツと蜂蜜を増やします。

・ケーキ系のものや甘いものが徐々に許されるようになります。焼く時の甘みとしてはドライフルーツを使うようにしてください。

・前述したように、この導入段階を速くやるか、ゆっくりやるかは、便通の状態の変化によります。次のステージに行く前には下痢が治まっていなければなりません。患者さんの過敏の程度によって、もっと後で導入すべき食物もあるでしょう。スープと肉のストックの継続については、次のステージでも行ってください。少なくとも一日一回のスープは必要です。

導入ステージが終わった後、患者さんが多少の正常な便通があれば次のGAPS完全療法(フルGAPS)に進んで下さい。